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2009 Game Results

 

 

シーズン総括

前年AFC東地区優勝を果たしたマイアミドルフィンズにとって今シーズンは更なる飛躍が期待されたシーズンであった。しかし同時に、前年の地区優勝は対戦相手に恵まれた結果であり、地区優勝した翌年は対戦相手も厳しくなることから成績下降を不安視する見方も少なくなかった。事実今シーズンの対戦相手の2008年シーズンにおける勝率はNFL最高の数字だった。

そしていざシーズンが開幕してみると、アトランタファルコンズ、インディアナポリスコルツ、サンディエゴチャージャースと強豪相手に開幕3連敗を喫する苦しいスタートとなった。加えてチャージャース戦ではエースQBチャド・ペニントンが肩の故障で途中退場、結局シーズンアウトとなる大怪我を負うこととなった。

第4週の対バッファロービルズ戦からNFL2年目のQBチャド・ヘニーが先発してその後の10試合を7勝3敗で乗り切り、特に同地区対決では4勝2敗と勝ち越して2年連続のプレーオフ進出はおろか地区優勝の期待すら抱かせた。

しかし前述のペニントンを始め、シーズン開幕前にはLBマット・ロスとTEデビッド・マーチン、第5週の対ニューヨークジェッツ戦ではRBパトリック・コブス、第7週の対ニューオーリンズセインツ戦ではCBウィル・アレン、さらに第10週の対タンパベイバッカニアーズ戦ではエースRBロニー・ブラウン、第11週の対カロライナパンサーズ戦ではディフェンスラインの要NTジェイソン・ファーガソンなど主力選手が次々と故障者リスト入りする非常事態となった。

その影響もあってか第15週の対テネシータイタンズ戦から最終週の対ピッツバーグスティーラーズ戦まで、特にディフェンスの崩壊による3連敗を喫してプレーオフ進出を逃しシーズンを終えた。

度重なる故障者に加えて、シーズンを通してターンオーバーやパス落球、ミスタックルなどオフェンス、ディフェンスのミスが目立ち、相手チームに数多くのビッグプレーを許すなど要所要所での勝負弱さが見られたシーズンであった。

以下、それぞれのポジションごとに2009年シーズンを振り返ってみたい。

 

クォーターバック

エースQBのペニントンは昨シーズン、16試合すべてに先発出場してパス476回投中321回成功で3653ヤードを獲得、19TDという成績を残してカムバック賞を受賞するなど地区優勝に大きく貢献したが、今シーズンは第3週の対チャージャース戦で肩を痛めて欠場、そのまま故障者リスト入りしてシーズンを終えた。

ヘニーは第4週の対ビルズ戦から先発しNFL初先発で初勝利を記録、翌第5週の対ジェッツ戦では第4Qの逆転勝利を演出するなど実質的に新人ながら順調なスタートとなった。しかし新人らしく不安定さを露呈する場面もたびたび見られた。ただ、度重なる故障者でチーム力が弱体化し、信頼できるレシーバーもいない中で先発して7勝6敗と勝ち越し、特に第4Qの逆転勝利を4回演出した実績は来シーズンに向けて期待を抱かせる内容であった。最終成績はパス451回投中274回成功(成功率60.8%)で2878ヤード獲得、12TD、14インターセプトでQBレイティングは75.2だった。

ワイルドキャットオフェンスの秘密兵器として期待されたパット・ホワイトは全くの期待外れで、パスについては5回投中成功なし、ランについても21キャリーで81ヤード獲得(平均3.9ヤード)に止まった。

 

ランニングバック

ブラウンはランオフェンスの中核として、またワイルドキャットオフェンスの司令塔として活躍し、2年連続のプロボウル選出も確実と思われた。しかし第10週の対バッカニアーズ戦で足を痛めてここ3シーズンで2度目となるシーズンアウトの大怪我を負った。結局最終成績は648ヤードのラッシング(平均4.4ヤード)で8TDランに止まった。

リッキー・ウイリアムスはブラウンが故障欠場した後は孤軍奮闘でドルフィンズのランオフェンスを支えた。その活躍は今シーズンのドルフィンズのチームMVPといってもいい内容だった。3試合連続100ヤードラッシングを記録するなど2003年シーズン以来となる1000ヤードラッシングを達成、ランとパスレシーブで合計13個のTDを記録した。さすがにシーズン終盤で失速した感は否めなかったものの、32歳で241キャリー、1121ヤード獲得(平均4.7ヤード)は堂々たるものだった。

コブスはRB、レシーバー、リターナー、ブロッカー、そしてスペシャルチーム選手とマルチな活躍が期待されていたがわずか5試合でシーズンアウトとなった。しかし成績は平均6.0ヤードのラッシング、3回のパスレシーブで23ヤード獲得とよかっただけにチームにとっては欠場が痛かった。

FBルーサカ・ポライトは前シーズンよりもブロッキング能力が向上、加えて3rdダウン、4thダウンでの残り1ヤードという状況では16回すべてで1stダウンを更新するという安定感を見せた。プロボウル投票では2位という結果に終わったが、内容的にはプロボウル選手といっても過言ではないシーズンだった。

 

レシーバー

今シーズン、ドルフィンズのレシーバー陣の中で最も期待されていたのがテッド・ギンだった。しかし第2週の対コルツ戦では試合終盤に捕れば逆転TDパスレシーブとなるパスを落球するなどNFLワーストタイの9個の落球を記録した。昨シーズンは56回のパスレシーブで790ヤードを獲得、2TDパスレシーブを記録しておりその成績を上回る結果が期待されたが、シーズン途中には先発WRの座から降格するなど、16試合すべてに出場したものの結果は38回のパスレシーブで454ヤード獲得、TDパスレシーブはわずかに1つに終わり大きく期待を裏切った。

2年目のデボン・ベスは76回のパスレシーブで758ヤードを獲得してチームのリーディングレシーバーとなった。特に第13週の対ニューイングランドペイトリオッツ戦ではプロ入り初のTDパスレシーブと100ヤードレシーブを記録した。7回の落球と6回のファンブルという不安定さはあったものの、3rdダウン時の1stダウン更新パスレシーブ数はNFLトップという勝負強さも見せた。

ドラフト4巡目で入団した新人WRブライアン・ハートラインはチームのベストレシーバーといってもいい活躍だった。31回のパスレシーブで506ヤード獲得はいずれもチーム3位だったが、平均16.3ヤード獲得と3回のTDパスレシーブはいずれもチームトップの成績だった。シーズン途中には先発WRとしても起用されるなど将来的にはNo.2WRとして期待される内容だった。

WRグレッグ・カマリロは最も信頼できるレシーバーだったのではないか。パスレシーブ数、パス獲得ヤードはいずれもチーム2位の成績で、投げられたパスの捕球率はNFL13位の72.5%、そして最も重要なのはパス落球が1つもないということだった。ただし平均パス獲得ヤードは11ヤード、そしてTDパスレシーブが0だったのは物足りなかった。

TEアンソニー・ファサーノは昨シーズンはレッドゾーンでのベストパスターゲットだった。しかし今シーズンは開幕の対ファルコンズ戦で2つのファンブルを犯してから自信喪失気味となり成績が降下、TDパスレシーブは7個から2個に、パス獲得ヤードも454ヤードから339ヤードに減少した。さらにパス落球も3回あり期待外れに終わったシーズンだった。

 

オフェンシブライン

昨シーズン、新人ながらプロボウルに出場したLTジェイク・ロングは開幕のファルコンズ戦でいきなり2QBサックを許す不安なスタートを見せたが、シーズンを通してみるとパスプロテクション、ランブロックの両方で実力を発揮、16試合すべてに先発出場して許したQBサックはわずかに4つと安定した活躍を見せた。その結果先発選手としてプロボウルに選出された。

今シーズン、オークランドレイダースからFAとなってドルフィンズに入団してきたCジェイク・グローブは怪我のために10試合の先発を含む12試合出場に止まった。しかし出場した試合ではランブロック、パスプロテクション共に安定しており、特にランブロックに関してはAFCで2番目に優れたランブロッキングセンターとしてランクされる活躍だった。

このロングとグローブを含めてLGジャスティン・スマイリー、RGドナルド・トーマス、RTバーノン・ケアリーの5人の先発ラインマンを中心としたオフェンシブラインはNFL4位の2231ラッシングヤード(平均4.4ヤード)を獲得し、さらに同1位タイの22ラッシングTDを記録する原動力となった。

また先発選手の他にはOGジョー・バーガーはグローブの代わりに6試合で先発Cを務め、OTネイト・ガーナーは本職のタックルの他にガードとセンターもこなすなど器用な面を見せてチームの窮地を救った。

 

ディフェンシブライン

昨シーズンはわずか4試合しか先発出場のなかったDEランディ・スタークスは今シーズンは16試合すべてに先発出場してその能力を開花させたといってもいいだろう。56タックルはチーム4位、7.0QBサックは同2位の成績でランディフェンス、パスラッシュ共に安定したプレーを見せてプロボウル級の活躍だった。

チームキャプテンを務めたファーガソンは35歳という年齢にも関わらず先発NTとして高いレベルのプレーをした。第11週の対パンサーズ戦で怪我をして故障者リスト入りし今シーズンは9試合出場に止まったが、記録した23タックルは16試合すぺてに出場した昨シーズンよりも1つ多い数字だった。

共に2年目を迎えたDEケンドール・ラングフォードとフィリップ・マーリングは昨シーズンよりも成績を向上させた。いずれも16試合すべてに出場して、ラングフォードは43タックル、2.5QBサック、1ファンブルフォースで、マーリングは33タックル、2.5QBサック、3パスディフェンスという内容だった。

DTポール・ソリアイはファーガソンの控えとして5試合の先発を含む14試合に出場して25タックルを記録した。控えとしてはよくやった方だがファーガソンと比べるとやはり見劣りする内容だった。

ジャクソンビルジャガーズからトレードで入団したDTトニー・マクダニエルはNFL4年目にして初めて16試合すべてに出場したがすべて控えでプレー機会はそう多くなく、16タックル、1.5QBサックという成績に止まった。

 

ラインバッカー

今シーズン、1年契約でドルフィンズに復帰したLBジェイソン・テイラーは35歳という年齢による衰えが懸念されたが、先発アウトサイドLBとしてパスラッシャー、ランストッパーとして十分な働きをした。さすがにシーズン終盤はやや失速気味だったものの、42タックルとチーム2位タイの7.0QBサック、3ファンブルフォース、1インターセプトを記録するとともにキャプテンとしてチームを引っ張った。

テイラーの反対サイドのLBジョーイ・ポーターは昨シーズンは自己最多の17.5QBサックを記録するなどMVP級の活躍だったが今シーズンは大きく成績を落としてしまった。チームトップの9.0QBサックは記録したもののパスラッシュには切れがなく、ここ10シーズンでは最低の41タックルに終わるなどラン守備にも精彩を欠いた。足の怪我の影響もあったようだが、フィールド外でも問題を起こして出場停止処分を受けるなどで14試合出場に止まった。

ランディフェンスの要となるべきLBチャニング・クロウダーは13試合に先発出場してキャリア初のインターセプトを記録したものの、自己最低の51タックルに終わった。そして第16週の対ヒューストンテキサンズ戦で足を怪我してシーズンを終えた。

LBエイキン・アヨデールは15試合の先発を含む16試合すべてに出場してLB陣の中では最多の71タックルを記録したもののプレー内容は悪く、特に相手TEへのパスカバーがほとんどできなかった。

CFLで2年連続の守備MVPとサックリーダーという実績で入団して大いに期待されたLBキャメロン・ウェイクだったが、ラン守備とパスカバーはNFLのレベルにはほど遠く出場機会も限られた。しかしパスラッシュには非凡なものがあり、第4週の対ビルズ戦では2.5QBサックを記録するなど167回の守備機会で5.5QBサックを決め、20回も相手QBにプレッシャーをかけるなど、フルタイム出場すればNFLのサックリーダーになれるほどの実力を見せた。

そのウェイクの加入によってLBチャーリー・アンダーソンは昨シーズンよりも出場機会が減少した。しかしポーターの代わりに先発した第10週の対バッカニアーズ戦では6タックル、2QBサック、2ファンブルフォースと活躍した。

 

セカンダリー

ドルフィンズは今年のドラフトで1巡目でボンテ・デービス、2巡目でショーン・スミスという2人の即戦力CBを指名した。トレーニングキャンプ、プレシーズンゲームで評判のよかったスミスは開幕から先発を務めて16試合すべてに先発出場し38タックル、12パスディフェンスを記録したが、インターセプトは決められなかった。

デービスはスミスに遅れをとったが第4週の対ビルズ戦でNFL初のインターセプトリターンTDを決めた。そしてウィル・アレン欠場後の第8週の対ジェッツ戦からは先発を務めて、49タックル、11パスディフェンス、そしてインターセプトはチームトップの4つを記録した。

しかしスミス、デービス共にビッグプレーを許したりミスを犯したりと新人らしく不安定で、スミスは4つ、デービスは6つのTDパスを許した。ただし両者とも来シーズンに期待を持たせるプレー内容を残したといえるだろう。

ウィル・アレンはリーグでも有数のベストカバーCBとして開幕から先発出場して第4週の対ビルズ戦では2つのインターセプトを記録するなどの活躍を見せたが、第7週の対セインツ戦で靭帯を損傷して故障者リスト入りした。このアレンの欠場がドルフィンズのNFL24位というパスディフェンスの低迷をもたらした大きな要因となったと言ってもいいだろう。

SSイェレマイア・ベルは114タックルを記録して2年連続でチームのリーディングタックラーとなった。加えて1.5QBサックとチーム2位の3インターセプトを記録した。パスカバーやミスタックルなどでマイナスポイントはあったものの、代替出場ながらプロボウルに選出されるほどそのプレー内容は評価された。

シーズン前に5年間という大型契約でFA加入して期待されたFSジブリル・ウイルソンだったが、タックル数こそ91とチーム2位の成績を残したものの、シーズンを通してタックルやパスカバーでミスを連発した。さらにインターセプトやファンブルフォースといったビッグプレーも決めることができず、大きく期待を裏切る結果に終わった。

 

スペシャルチーム

2年目のKダン・カーペンターはFG28本中25本を成功させた。成功率89.3%はAFC4位でNFLでは7位という成績だった。キックオフ時の飛距離という点では物足りなかったものの、代替出場ながらプロボウルに選出されたことは大きな自信につながったと思われる。

Pブランドン・フィールズはNFL7位の平均46.3ヤードのパント、そして敵陣20ヤード以内に落としたパント数は同12位の25本で、いずれも自己最高の成績を残した。

KRギンは第8週の対ジェッツ戦で100ヤード以上のキックオフリターンを2度決めてNFL記録を樹立し週間、月間の最優秀スペシャルチーム選手に選出されるなど平均24.9ヤードのキックオフリターンを記録してNFL11位の成績だった。しかしPRベスは平均7.5ヤードのパントリターンに終わり前年の記録(平均11.0ヤード)から大きく成績を落とした。

またキックオフ、パントのカバーチームの成績は昨シーズンより大きく向上し、キックオフではNFL24位から12位に、パントでは同20位から6位となった。その中心となったのは16スペシャルチームタックルを記録したネイサン・ジョーンズ、以下ジェイソン・アレンが14タックル、レックス・ヒリアードが13タックル、タイロン・カルバーとウェイクがそれぞれ9タックルを記録した。

2009 Game Results