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    2007 Game Results    
         

シーズン総括

前HCニック・セイバンがアラバマ大学のHC就任のためドルフィンズを去った後、実に13人のHC候補の中から、前サンディエゴチャージャースのオフェンスコーディネーターだったカム・キャメロンが新HCに就任した。ドルフィンズにとってはチーム史上初のオフェンスマインドを持ったHCとして、特にここ数年の懸案事項だったオフェンスの向上が期待された。同時にドルフィンズはAFC東地区のダークホースとして躍進が期待された。

しかしいざシーズンが開幕したら、開幕戦の対ワシントンレッドスキンズ戦でオーバータイムの末に敗れたのを皮切りに負け続け13連敗を記録、昨シーズンからの連敗記録も16となりチームワースト記録を更新した。連敗の大きな要因となったのは昨シーズンまで盤石だと思われていたディフェンスの崩壊だった。特にランディフェンスはNFLワーストだった。

また開幕から主力選手に故障者が続出したのもチーム不振の原因の1つだった。QBトレント・グリーン、RBロニー・ブラウン、LBザック・トーマスとチャニング・クロウダー、Sイェレマイア・ベルなど、攻守の主力選手が次々と故障者リスト入りした。

第15週の対ボルチモアレイブンズ戦でオーバータイムでTDパスが決まって今シーズン初勝利を記録してシーズン全敗という不名誉な記録はまぬがれたが、その後の2試合にも敗れてチーム史上最悪の1勝15敗でレギュラーシーズンを終了した。連敗が続く中で、チーム売却の噂まで飛び出すほど状況は悪化していた。

レギュラーシーンを2試合残した12月20日に名将ビル・パーセルズをフロントに迎えてチーム運営部門の副代表に就任させ、シーズン終了後にGMランディ・ミューラーとHCキャメロンを解雇してチーム再建に踏みきった。

以下、それぞれのポジションごとに2007年シーズンを振り返ってみたいと思う。

 

クォーターバック

シーズン開始前にプロボウル経験のあるQBグリーンをドラフト指名権との交換でカンサスシティチーフスから獲得してオフェンス力の強化を図った。しかしグリーンは2006年シーズンの大半を脳震とうで欠場しており、それからの回復具合が懸念されていた。開幕戦から先発QBとしてプレーしたが、第4週までチームを勝利に導くことはできず、第5週の対ヒューストンテキサンズ戦でランブロックにいった時に相手ディフェンス選手のひざを頭に受けて脳震とうを起こして欠場、その後故障者リスト入りしてシーズンを終えた。5試合での成績はパス141回投中85回成功で987ヤード獲得、TDパス5つに対してインターセプトは7つでQBレイティングは72.6と不本意な成績に終わった。

グリーン欠場の後には第2QBのクレオ・レモンが先発QBとしてプレーした。今シーズン初の先発となった第6週の対クリーブランドブラウンズ戦では2TDパスと2TDランを決めるなどの活躍を見せたがチームを勝利に導くことはできず、その後第10週の対バッファロービルズ戦まで先発したもののいずれもチームは敗れ、第11周の試合から先発の座をルーキーQBジョン・ベックに譲った。しかし再び先発した第15週のレイブンズ戦ではパス39回投中23回成功で315ヤードを獲得、オーバータイムで決勝のTDパスを決めてチームを今シーズン初勝利に導くとともに、自身もその週のAFC週間最優秀攻撃選手に選出される活躍を見せた。ただし際立った活躍はこの1試合だけで、7試合の先発を含む9試合に出場してパス309回投中173回成功で1773ヤードを獲得、6TDパスと4TDラン、6インターセプトの成績だった。

今シーズンのドラフト2巡目指名のベックは第11週の対フィラデルフィアイーグルス戦でNFL初出場で初先発を果たしたが、やはりルーキとしてチーム状態が悪い中でのプレーではかなり荷が重かったと思われる。それでも最終戦の対シンシナティベンガルズ戦では途中出場してパス21回投中13回成功で135ヤードを獲得、NFL初のTDランとTDパスを決めた。

 

ランニングバック

今シーズン3年目を迎えたブラウンはチームのオフェンスの中心としての活躍が期待されていた。シーズンが開幕して第1週、第2週こそ低調な成績に終わったが、第3週の対ニューヨークジェッツ戦から4試合連続で100ヤード以上のラッシングを記録、またパスレシーブでもヤードを稼ぎ一時はスクリメージラインからの獲得ヤード数でNFLトップの成績をあげており、自身初のプロボウル選出も有力視されていた。しかし、第7週の対ニューイングランドペイトリオッツ戦でリバースプレーで相手ディフェンスに対してブロックしようとした時にひざの靭帯を損傷して欠場し、そのまま故障者リスト入りしてシーズンを棒に振った。それまでの7試合での成績はランで119キャリーで602ヤード獲得(平均5.1ヤード)、パスレシーブで39回で389ヤード獲得とチームのオフェンスを1人で支えるほどの活躍を見せていただけに、ブラウンの欠場はチームにとって大きな損失となった。

ブラウン欠場の後を受けて先発RBとなったジェシー・チャットマンは第10週のビルズ戦で27キャリーで124ヤードを獲得するなど11試合で128キャリー、515ヤード獲得(平均4.0ヤード)を記録したが、チームを勝利に導くような活躍には至らずシーズン終盤は怪我の影響もあり十分なプレーができなかった。

またおよそ1年半の出場停止の処分が解けてプレーできるようになったRBリッキー・ウイリアムスだったが、その復帰戦となった第12週の対ピッツバーグスティーラーズ戦でタックルを受けて転倒した際に相手ディフェンス選手に背中を踏みつけられて胸部を痛め、結局わずか6キャリー、15ヤード獲得でシーズンエンドとなった。

 

レシーバー

エースWRクリス・チャンバースはQBグリーンの加入でよりパスレシーブの機会も増えて活躍が期待された。第2週、第3週の試合でいずれも100ヤード以上のパスレシーブを記録したが、その後は目立った数字も残せず、第6週を終了した時点でサンディエゴチャージャースにドラフト指名権との交換でトレードされた。結局ドルフィンズでの今シーズンの成績は6試合に出場して31回のパスレシーブで415ヤードを獲得、TDパスレシーブはなかった。

WRマーティ・ブッカーは第14週のビルズ戦を欠場したほかは15試合すべてに先発出場して、パスレシーブ数(50回)、獲得ヤード数(556ヤード)はいずれもチームトップの成績を残した。しかし、TDパスレシーブはわずかに1つで100ヤード以上のパスレシーブを獲得した試合はなかった。

ドラフト1巡目指名のルーキーWRテッド・ギンはチャンバースのトレードによって先発WRに昇格し、第8週のイギリス・ロンドンで行なわれた対ニューヨークジャイアンツ戦ではNFL初TDパスレシーブを記録した。QBが不安定な中ではスピードを生かした爆発的な活躍もできず、100ヤード以上のパスレシーブを記録した試合もなかったが、34回のパスレシーブはチーム3位、獲得ヤード数420はチーム2位の成績だった。

今シーズンのドルフィンズのWR陣の中である意味最も脚光を浴びた選手といえばNFL2年目のグレッグ・カマリロだっただろう。第15週のレイブンズ戦でチームにシーズン初勝利をもたらす64ヤードの決勝TDパスレシーブを記録した。同時にそれはカマリロにとってNFL初のTDパスレシーブであり、その試合では計3回のパスレシーブで109ヤードを獲得した。

 

オフェンスライン

今シーズンのオフェンスラインは昨シーズンとはメンバーを一新した。センターにはドラフト2巡目指名のサムソン・サテールが入り、LTは昨シーズンRTを務めていたバーノン・ケアリー、そしてLGは新加入のクリス・リウィエンスキー、RTL.J.シェルトン、RGレックス・ハドノットという布陣で臨んだ。

ランオフェンスはエースRBブラウンの欠場も影響して1試合平均98.1ヤードのNFL23位だったが、平均獲得ヤードは4.0ヤードでNFL15位と平均的な数字だった。しかし被QBサック数は42回で10番目に悪い数字だった。

 

ディフェンスライン

今シーズン、ドルフィンズで唯一のプロボウル選出となったDEジェイソン・テイラーはいずれもチームトップの11QBサック、4ファンブルフォース、さらに第7週のペイトリオッツ戦ではインターセプトリターンTDも記録した。そして56タックルはチーム6位の成績で、崩壊状態にあったドルフィンズのディフェンスの中でまさに孤軍奮闘という形でチームを引っ張った。昨年の引退説と今年はトレード説まで浮上したテイラーだがドルフィンズディフェンスにとってはなくてはならない存在感を示したシーズンだった。

DTボニー・ホリデーは4試合を欠場して42タックル、2QBサックに止まり、65タックルと7QBサックを記録した昨シーズンから大きく成績を落とした。またNTキース・トレイラーは15試合に出場したものの38歳という年齢的な衰えもあり相手チームに対して驚異となはらず、さらに今シーズンから先発DEとなり期待されていた3年目のマット・ロスは13試合出場に止まりプレー内容も大きく期待を裏切った。このディフェンスライン陣がランディフェンス崩壊の一因となったことは確かだろう。

 

ラインバッカー

1996年の入団以来、常にタックルリーダーでありディフェンスのみならずチームの精神的支柱だったMLBトーマスにとって、今シーズンは大きな転機を迎えたといってもいいだろう。脳震とうなどでわずか5試合にしか出場できず、52タックル、1QBサックに止まり故障者リスト入りしてシーズン終了を迎えた。34歳という年齢的なものからも引退説もささやかれており、その去就が注目される。

トーマス欠場の中でLB陣の中心となったクロウダーもシーズン終盤に怪我で故障者リスト入りした。それでも11試合に出場してチームトップの78タックルを記録した。

シーズン開始前に5年間で総額3200万ドルという大型契約でFA加入したLBジョーイ・ポーターだったが8月にひざの手術を行ってプレシーズンゲームを全休した。その影響もあったのかシーズン前半の8試合では1QBサック、0インターセプトという期待外れの内容だった。しかし後半の8試合では4.5QBサックと2インターセプトを記録して、元プロボウラーの実力を発揮した。シーズン通算ではいずれもチーム2位となる65タックル、5.5QBサック、2インターセプトの成績だった。

 

ディフェンスバック

今シーズンのドルフィンズにとって、このディフェンスバックほど頭を悩ませたポジションはなかっただろう。故障者続出でまさに呪われたポジションといっても過言ではないほどだった。

まず開幕戦でディフェンスバックの要Sベルがアキレス腱を断裂してシーズンアウトとなったのをはじめ、10月にはSレナルド・ヒル、11月にはSトラバレス・ティルマン、そして12月にはSキャメロン・ウォーレルとCBアンドレ・グッドマンがいずれもひざの怪我で故障者リスト入りした。

そんな状況の中でパスディフェンスでNFL4位の成績を残したのは大健闘といっていいだろう。CBウィル・アレンはチーム3位の62タックルと同1位の14パスディフェンスを記録し、CBマイケル・レーハンはチーム5位の56タックルと同2位の7パスディフェンス、キャリア初のインターセプトとファンブルリターンTDも記録した。

そして昨年のドラフト1巡目指名ジェイソン・アレンはCBとSの2つのポジションでプレーして53タックルを記録、また第11週のイーグルス戦では2つのインターセプトを記録するなどチームトップの3インターセプトを記録した。

 

スペシャルチーム

今シーズンFA加入したKジェイ・フィーリーはFG23本中21本成功で成功率はNFL3位の91.3%、エクストラポイントも26本すべてを成功させて計85得点を記録した。なお、FG成功率91.3%は2001年シーズンにオリンド・マレーが記録した90.5%を抜いてチーム新記録となった。不安定なチーム状態の中で最も安定した成績を残した選手といえるだろう。

ルーキーPブランドン・フィールズは16試合すべてに出場して77回のパントで3327ヤード、平均43.2ヤードと平均的な数字で、20ヤード以内に落としたパントは10回という成績だった。

キックオフ、パントのリターナーを務めたギンは63回のキックオフリターンで1433ヤード(平均22.7ヤード)、24回のパントリターンで230ヤード(平均9.6ヤード)を記録した。パントリターンではAFC4位、NFLでは6位の成績だった。また第11週のイーグルス戦では87ヤードのパントリターンTDを記録、ルーキーとしてパントリターンTDを記録したのはチーム史上7人目だった。

 
 
2007 Game Results